プラントエンジニアリングの
製作工事の流れ

プラントエンジニアリングの理解と把握のためにも、主な流れと各工程でなにをするのかまとめて解説しています。

プラントエンジニアリング製作工事の流れについて

基本計画や経済性や事業の可能性の検討やプランニング

多くの企業ではまず、基本計画を立てます。現状調査や、概念設計計画書の作成、マスタースケジュールの策定や予算の策定、経済性の評価などです。ファイナンスについても検討します。生産量や用役条件、建設場所などの検討も実施。プラント費用はどの程度かかるのか?操業費用はどの程度になるかまで、見積もりを行います。

技術開発やプロセス改良

この段階で、パイロットプラントの設置や、スケールアップによる基本設計に対応できる企業もあります。既存プロセスに問題がある場合、改良案を出したり、新しい技術や新しい設計手法を取り入れるかの提案も行います。共同開発をしてくれる企業もあります。

設計

詳細設計をしていきます。プロセス設計、機器設計・配管設計・計電装設計・土建設計です。設計条件の確定やデータ分析、技術提案やシステムの基本設計、フローシートの作成、オフサイト設備基本設計、総合工程表を作成します。

詳細設計

設計段階で必要な詳細な部分も詰めていきます。設計の内容は主にプロセス機器、オフサイト設備、電気計装、配管、保温や保冷や塗装や防蝕などのほか、官庁申請図書の作成が挙げられます。

調達

機材の調達をします。基本調達計画、発注先の選定、契約と発注、購入品の工程管理と検査や納期管理です。企業によっては海外のベンダーとの取引を行う場合もあります。

建設工事

調達が終わると多くの企業で建設工事段階に入ります。工事計画の策定、工程管理、安全管理、施工管理、仮設・安全対策・基礎・土木・建設・架構・据付配管・電気・計装・保温・保冷・トレース・局排塗装 他各種工事などです。安全性、品質、納期が重視されます。また工事では建設業法を遵守することも大切です。安全管理や工程管理をはじめ、コストダウンの提案までします。

試運転

無事に建設が終わると試運転の準備をします。運転指導や試運転結果の分析も行います。運転時にトラブルが発生したら、原因究明と対策立案を実施します。

保全

企業によっては建設後にメンテナンスによる保全業務も提案します。既存設備に問題はないか、作業環境で改善できる部分はないかといった診断や対応のほか、排ガスや廃液などの管理向上、プラント寿命の延命策や省エネまで、幅広くカバーしてくれる企業もあります。

参照元HP:綜研テクニックス株式会社|プラントエンジニアリングの流れ
https://www.soken-tx.com/plant_engineering/flow/

参照元HP:株式会社コベルコE&M|プロジェクトマネジメント
https://www.kobelco-em.jp/product/plant/projectmanagement.html

参照元HP:小澤製作所
https://ozawa-ss.com/

設備保全について

設備保全はJISで「設備性能を維持するために、設備の劣化防止、劣化測定及び劣化回復の諸機能を担う、日常的又は定期的な計画、点検、検査、調整、修理、取替えなどの諸活動の総称」と定義されています。

一般的な流れは保全予防、予防保全、事後保全、改良保全です。トラブルの発生や再発を予防するためにも、計画的に実施しなければなりません。

プラントの設備保全について
詳しくみてみる